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レンブラント
雑学大全2

ルーベンス、ベラスケスと並ぶ一七世紀最大のオランダの画家、レンブラント。当時のオランダは画種ごとの専門化が進んでいたが、レンブラントは、神話などの物語に取材した物語画や肖像画、さらには風景や風俗的な主題までも広く取り上げて描いた。なかでも自画像は秀逸。自己の内面を見つめ続けた画家らしさを如実に物語っている。人間の心を探求し、理解しようと努めたレンブラントは、多くの著述家によって文豪のシェイクスピアと並び称されている。作品の質の高さはもちろんのこと、残した作品の数も約四〇〇点の油絵とエッチング、約一二〇〇点の素描と驚異的だ。質、量ともに他を圧倒している。レンブラントは、絵画を描くことにかけては天才だったが、金銭感覚はあまりなかったようだ。実はやたらとコレクションをしたがる性格で、彼のコレクションは、絵画から版画、壁掛け、真珠、宝石、武具、装飾品、中国の陶磁器、ヴェネツィアのガラス製品など多種多様で、これらを手当たり次第集めていた。しかも高価な邸宅までを購入した。そのせいで、絵画がよく売れたとはいえ、あまりに散財するものだから、家の借金の支払いが満足にできず、家を購入して一四年も経った後ですら七〇〇〇ギルダーも借金が残っているという有様で、五年以上も利息を支払えず、三年間も元の所有者に所有税を支払わせているという始末だった。結局、借金の返済がまったくできない状況に陥り、五二歳のときに破産宣告を受けたのである。コレクションは競売にかけられ、豪邸も売却したが、それでも借金の負債額にはおよばなかったというから、その浪費ぶりは想像を絶するものがある。

  

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