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カキ氷
雑学大全

真夏になると、あのうだるような暑さから、ほんの一瞬でも解放されようと、カキ氷を口にしたくなる。見た目もさわやかだし、アイスクリームと違って、後口もさわやかだ。しかし、たてつづけに口に運んでいると、やがて、あごやこめかみ、頭全体がキーンと痛くなる。この痛みがないと、カキ氷を食べた気がしないなどと言う人がいるが、この痛みはどうして生じるのだろう。
真夏に冷凍庫内で作業したことのある人が言うには、頭がとても痛くなるそうだ。寒さで首や肩、頭部の筋肉が収縮して血行が悪くなり、痛みが起きるのだ。これは筋収縮性頭痛と言われている。
カキ氷の場合もこれと同じで、冷たさが上あごや副鼻腔などの粘膜の血管を収縮させる。そのとき、プロスタグランジンなどの物質が出て、痛みの受容器が刺激される。それで、頭全体が重いとか痛い感じになる。また、冷たさ自体も痛みの受容器を刺激する。氷水の中につけた指や手が、痛くなるのと同じである。
痛みが前頭部や頭全体に伝わっていくのは、上あごの痛みの受容器に入った冷たさの刺激が、三叉神経を通じて、額に痛いと思わせるような感覚を起こすからだ。
あるいは、神経の錯覚も手伝うことがある。ある部分に伝わった刺激が、その部分とは関係なさそうなところに、痛みとなって現れるのである。これを、関連痛という。
氷も食べ過ぎると、頭だけでなくお腹も痛くなるので、気をつけたほうがよさそうである。真夏の暑いあついさなかでも、お腹の中はけっこう冷えているものだそうだ。夏の食べ物の中には氷に限らず、身体を冷やすものが多いからである。
痛みは、個体への警告反応と心得て、注意したいものである。ちなみに、タバコの吸いすぎによる頭痛も、同じく個体への警告反応だとか……。

  

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