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アンデスメロン
雑学大全2

マスクメロンと同じように、表面に網目のある青肉系のメロンである「アンデスメロン」。その名の由来はというと、きっとアンデス地方の原産だろうと憶測したくなるが、実はアンデス地方とは縁もゆかりもない。メロンの原産は北アフリカである。それなのになぜ、「アンデス」の名を冠しているのかというと、この「アンデス」はアンデスでも、「アンシンデス(安心です)」の略語なのである。本当は「アンシンデスメロン」という名で売り出す予定だったのだが、センスがないという意見があり、ここはカッコよく(?)「アンデス」という短縮形としてネーミングしたというわけだ。アンデスメロンがお目見えしたのは一九七七(昭和五二)年、株式会社サカタのタネが品種改良の末、開発した。親株の一方はマスクメロンだが、もう片方の親株については公表されていない。マスクメロンのような味わいのわりには価格が手頃とあって、メロンのなかでも人気が高い。それにしても、開発当時は、いまのように栽培の安全性がクローズアップされてはいなかった。にもかかわらず、「安心」をわざわざ強調したのはどうしてだろう。アンデスメロンの「安心」とは、消費者が食べて「安心です」という意味なのはもちろん、農家がつくるのにも「安心」で、八百屋さんが売るのにも「安心」との意味だそうだ。アンデスメロンは害虫がつきにくく栽培しやすい品種なので、農家にとってはつくるのが「安心」。病気をしにくいから、消費者は食べて「安心」。そして、八百屋さんにとっては、人気のメロンでよく売れるので、商売の上でも「安心」といったところだろうか。

  

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