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ちゃんこ鍋
雑学大全2

お相撲さんといえば、ちゃんこ鍋。大きな体のお相撲さんが、大きな鍋にたくさんの肉や魚、野菜を大雑把に刻んで煮込んだ鍋料理を豪快に食べているところを思い浮かべる。相撲部屋の食生活は、朝稽古のために朝食を抜き、昼夜の二食でまかなわれるが、そのうちの一食は必ずといっていいほどちゃんこ鍋を囲む。夏も冬もこの食生活の日課は変わらない。ところで、お相撲さんは、「ちゃんこ」を「ちゃんこ鍋」だけでなく「食事」という意味に使っていて、「今日のちゃんこは、焼肉でいこう」といった使い方もする。この「ちゃんこ」の語源だが、二説あるといわれている。一つは、長崎を巡業中の一行が、土鍋の代わりとして入手した丈夫な中華鍋を、方言でいう中国風の発音「チャンクォ」で呼んだという説。もう一つが、相撲部屋では、料理長役を幕下の古参力士がすることが多いが、年配の者や父親を東京下町の方言で「ちゃん」というところから「ちゃんこ鍋」と呼んだという説である。いずれにしても、明治時代に入ってからの名称である。相撲部屋でちゃんこ料理を交代でする下位力士を「ちゃんこ当番」、専任の力士を「ちゃんこ長」という。ここで、ちゃんこ鍋の一例を紹介しよう。相撲部屋のちゃんこ料理は、通常トリの「ソップ炊き」が多い。材料はトリとモツ、野菜は白菜、キャベツ、ジャガイモ、大根、ニンジンなどを用意する。深鍋にトリのガラ骨と水を入れ濃いスープをつくり、醤油、砂糖を加えて味つけする。そのなかに材料を全部入れ、煮ながら食べるのだ。「水炊き」の場合は、ユズの搾り汁に醤油を入れてポン酢をつくり、薬味のネギを刻み、これにつけて食べる。また、季節に応じて魚を使った「ちり鍋」もある。

  

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