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たんや又兵衛
東京五つ星の肉料理

宮大工が手がけた、純和風で重厚な造りの店。なのにどこかシュールでディープなのは土地柄か、それとも目の前の冷蔵庫にぎっしりぶら下がる、ナマそのまんまの牛の舌のためか。

国産黒毛和牛の新鮮そのもののタンを毎日10本前後仕入れ、これをカウンター向かいの冷蔵庫で1カ月ほど熟成させる。そのストックが常時180本。1本1・6〜2?ほどのタンから300〜400gを取り、残りは捨ててしまう。そんな手間やゼイタクも、すべては「一番の黒毛和牛の、一番いい時期に一番いいところだけを味わってもらいたい」からだ。

串一本づけの焼物は、すべてドイツ産の岩塩をまぶして遠赤外線で焼く。といっても素材によって焼き方が違い、牛たんならまだ熾っていない火から、しもふりは最初から熾っている火で焼く。牛たんなどの焼物ばかりでなく、舌をすべる刺身の冷潔さ、あるいは、たん味噌漬の深々と玄妙な味なども楽しみたい。近くに姉妹店・たんや又兵衛しゃぶしゃぶ店がある。

  

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