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しらたき
雑学大全

どちらも細いひも状の似たもの同士だが、すき焼きにはしらたき、寄せ鍋やおでんには糸コンニャクを入れることが多い。
見た目は、名前のとおりにしらたきの方が白いようだが、厳密に、しらたきと糸コンニャクの違いはあるのだろうか。
実は両者は全く同じものだ。ともにコンニャクイモが原料で、製法も同じだ。
同じものながら、関東では白い滝のようだとして風流にしらたき、関西では単純に糸のようなコンニャクだから糸コンニャクと呼んだだけらしい。
あるメーカーでは、糸コンニャクは二ミリ以上だというが、これはそのメーカーだけの基準で、そう決まっているわけではない。
色の違いは気候の差からきている。
コンニャクイモは南方原産で北国では栽培できない。そこで、よそから仕入れてきたコンニャク粉を三〇〜四五倍に伸ばして使っていたため、北国のしらたきは白く、柔らかくなったのだという。現在でも北海道では、しらたきだけでなく普通のコンニャクも白いのが一般的だ。
これに対して、生イモから作った西日本の糸コンニャクは、イモの皮なども含まれるため黒っぽい。
現在はどちらも、ほとんどがコンニャク粉を使っている。それでも糸コンニャクは、黒い方が感じが出るからと海草をまぜることも多い。
業界でも何と呼ぶかについては議論されていたらしく、(財)日本こんにゃく協会でもすでに一九六四(昭和三九)年には両者は同じものだという公式見解を出している。
ただ、現在は流通の発達で地域差はなくなり、はっきりした区別はなくなっているようだ。

  

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