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おもちゃ
雑学大全

小学校の低学年ぐらいまでの子どもに、「何色が好き?」と尋ねると、女の子なら赤やピンク、男の子なら青や緑と答えることが多いようだ。幼いうちから、グレーだの茶色だのといった渋い色を好きだと感じる子どもは少ないようで、原色系の色が人気を博している。
そういえば、幼い子どもが描く絵はなぜか原色をふんだんに使ってあるし、赤ちゃんが楽しそうに遊んでいるおもちゃも、なぜか原色だらけ。これはどうしてなのだろう?
その答えは、子どもの視力と大きく関係しているようだ。
人間の目は生まれた直後はほとんど見えない。せいぜい光を感じるぐらいのもので、赤ちゃんが目覚めているとき、明るいほうばかり向いているのは、光に反応しているからなのだ。
物をある程度判別できるようになるのは生後六か月ぐらいからだが、この段階ですら視力は〇・一程度。つまり極端な近眼状態で、その後少しずつ視力がアップし、三〜四歳ぐらいになってやっと一・〇程度にまで発達するのだ。
こんな状態だから、光や明るい色のものならある程度判別できても、ぼんやりした色のものははっきりとわからない。だから原色のおもちゃに赤ちゃんが反応するわけで、親としても赤ちゃんが反応するおもちゃを買い与えることになる。メーカー側もそれを知っているから、明るい原色のおもちゃを作って売り出すことになるわけだ。
しかも、赤ちゃんにしてみれば、最初に見分けられるようになるのが明るくて発色の強い赤や青といった色なのだから、こうした色に自然と親しみを抱くようになる。だから幼いうちは好みの色も原色になるわけで、やがてさまざまな色が識別できるようになり、色の細かい部分にまで神経がいきわたるようになると、好みの色も多様化し、大人の好みの色に近くなってくるというわけだ。

  

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