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いもあらい
雑学大全

東京、千代田区神田駿河台にある淡路坂は、昔「一口坂」と書き、「いもあらいざか」と呼ばれていた。これは、坂の上に一口稲荷があったからで、一四五八(長禄二)年に太田道灌が京都から江戸城に勧請したもので、一五九〇(天正一八)年に将軍家康が駿河台の土手に移したものである。
元となる一口稲荷は、京都の久御山町にある。ここは、巨椋池の排水口にあたり、三方を池に囲まれていて、一方しか通路がないことに由来した名前なのだが、それを「芋洗」と書いたということである。
平安時代に書かれた『源平盛衰記』や『平家物語』の中では「一口」を「いもあらい」と読ませている。でも、鎌倉時代になると、『吾妻鏡』の中ではそれは「芋洗」と記されるようになっている。「一口」を「いもあらい」と読んだのは、昔のことのようだ。
なぜ、「一口」という面白い名前がついたのかということは、それで説明がつく。しかし、それを、なぜ「いもあらい」と読んだかについては、はっきりとはわからない。一説には、交通の要地で、芋を洗うように道が混んだからという考えもあるが、定かではないのだ。

  

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