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Q i(チー)


従来は、スマホ、携帯電話、シェーバーなどの 電子機器には別々の充電器が利用されてきた。 新規格「Qi」は、このムダを解消してくれる。

携帯機器は便利だが、充電が面倒だ。

外出時に複数の充電器を持たなければならないこともあるからだ。

パソコンやシェーバー、携帯電話と、メーカーや機種ごとに充電器は異なる。

この煩(わずら)わしさを解消してくれる規格が生まれている。

日本の家電メーカーなどが参加する団体ワイヤレスパワーコンソーシアムが提案するQiである。

この規格は普及の緒(ちょ)についている。

例えばドコモでは「おくだけ充電」と呼ぶ充電機能をサポートしているが、これはQiの規格にしたがっている。

Qiは接触しないで充電する規格の一つである。

このような充電法は一般的に非接触充電、またはワイヤレス充電などと呼ばれる。

これまでも、携帯電話やシェーバーなど、非接触で充電できる製品はたくさんあった。

Qiの特徴はメーカーや機種によらず、すべて置くだけで充電できる統一規格であるという点だ。

したがって、この規格に沿った製品を用いれば、所有する充電器は一つで足りる。

また、外出先にQi規格の充電器があれば、それをすぐに利用できる。

Qiの充電方式は、従来の充電器同様に、電磁誘導方式を利用している。

二つのコイルを向き合わせ、一方に交流電流を流すと、他方に電気が生まれるという法則を利用した方式だ。

Qi規格の便利なところは、充電に際して機器を置く場所に神経を使わないですむことだ。

充電器のプレート上のどこに置いても、しっかり充電してくれる。

また、そのプレートに複数の機器を置くと、置いた順に充電してくれる機能もある。

Qi以外にも、いろいろなワイヤレス充電の規格が提案されている。

例えば、アメリカのクアルコム社が中心となったWiPower(ワイパワー)、村田製作所が中心となった電界結合方式などだ。

前者は磁界共鳴を用いた方法を、後者はコンデンサーを用いた方法を利用してワイヤレス充電を行なう。

Qiよりも自由度が高く、効率もよいことをうたっている。


【執筆・監修】


中経出版
「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」
JLogosID : 8567113

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この辞典について

 中経出版「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」

【著者・監修】 涌井良幸・涌井貞美 [link]
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【最終更新日】

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