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加湿器


インフルエンザも流行する冬の乾燥時、加湿器は強い味方となる。加湿は花粉症予防にも効きくという。

室内の湿度が低下すると、肌が乾燥して肌荒れの原因になる。

また、喉(のど)が乾燥してインフルエンザなどに対する抵抗力が弱まる。

最適な室内の湿度は40~60パーセントといわれるが、エアコンの効いた冬の暖かい部屋は湿度が20パーセント近くに低下することがあるという。

このようなとき、加湿器があると安心だ。

もっとも、洗濯物の室内干しや観葉植物を置く方法も乾燥対策として紹介されている。

しかし、これらの方法では加湿する量や時間の長さが調節できないため、十分な乾燥対策ができるとは限らない。

室内を最適湿度に自動調整できる加湿機があれば万全なのだ。

加湿器を購入するときには、その加湿方法を知っておく必要があるが、大きく分けて三つの加湿法がある。

超音波式は以前からある電気加湿の方法で、そのしくみがおもしろい。

圧電セラミックを利用し、超音波で蒸気を発生させているのだ。

圧電セラミックとは圧電効果を持つセラミック(陶器)で、性質は時計などで利用されているクォーツ(水晶)と同じ。

外から電気を与えると圧電セラミックは細かく振動する。

その振動から生まれる超音波で水をはね飛ばしているのだ。

この方法は電気代が少なくてすむ反面、放出する水分の粒子が大きいので、センサーが測る実際の湿度以上に加湿してしまう恐れがある。

加湿のし過ぎは結露を発生させる危険があり、カビ・ダニの発生原因にもなる。

スチーム式は「やかん方式」とも呼ばれる。

やかんを沸騰(ふっとう)させて蒸気を出すのと同じ方法だ。

単純で安価に製造できるが、ヒーターを利用するため電気代がかさむ。

超音波式ほどではないが、加湿し過ぎることもある。

気化式はさらに単純だ。

濡(ぬ)れた洗濯物をそのまま干すイメージで湿度発生を促進するため、ファンを併用する。

この方式のメリットは、自然蒸発を利用するので、センサーで測る実際の湿度と加湿量が一致すること。

加湿のし過ぎがなく、結露の心配が少ない。


【執筆・監修】


中経出版
「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」
JLogosID : 8567108

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この辞典について

 中経出版「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」

【著者・監修】 涌井良幸・涌井貞美 [link]
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【最終更新日】

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