生前整理
【せいぜんせいり】
生きているうちに家具や資産など身の回りのものを片づけておくこと。高齢者本人の入院や施設への入所などが機になる。また本人だけでなく家族が担うこともある。
65歳以上の単身世帯が560万世帯(総世帯の約1割)とされる中、廃棄物処理業者などの間で関心が高まり、業界では2013年に一般社団法人生前整理普及協会(名古屋市)が設立され、認定指導員や作業技能士の養成の動きも出ている。
超高齢化社会と言われる昨今、本人が亡くなってからの「遺品処理」と比べ、遺族に処理の手間をかけることがない上、高齢者本人が処理に関われる。また「廃棄」を前提とした処理ではなく本人の思いのこもったコレクションや、十分価値のある品物などを二束三文で引き取られることなく、価値相応の価格で販売できるメリットもある。
整理の手段としては買取業者の利用などがあるが、手軽な反面市場価値よりは確実に低くなる。この他手間はかかるがネットオークションへの出品等では市場価値以上で販売できることもある。このように価値があるものを販売できた場合は、廃棄物としての処分費用がかかる心配もなくなる。高齢者の間での「終活」の大きなステップとして近年位置づけられている。
修活辞典編集部
| Ea (著:終活辞典編集部) 「修活辞典(終活から修活へ)」 JLogosID : 8614172 |