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ホワイトハウス
【ほわいとはうす】

ホワイトハウス

【概要】
 米国大統領が執務と居住を行う官邸兼公邸。首都ワシントンDCのペンシルベニア通りに位置し、時の米国の政権を意味する代名詞としても使用される
 1792年、アイルランド出身の建築家ジェームズ・ホバンの設計案を採用して建設に着工。工事中の1780年、第2代大統領、ジョン・アダムズが最初に入居したが、1814年の米英戦争で英軍の焼き討ちに遭って一度焼失した。後に再建された際、火災時の焦げた痕跡を白いペンキ上塗りした。
 19世紀には「大統領宮」「プレジデントハウス」等と呼称された時期もあったが、1901年、第26代大統領セオドア•ルーズベルトが公式に「ホワイトハウス」と命名した。12年大統領選は11月6日(日本時間7日)に投開票が行われ、次期大統領の就任式は13年1月20日。民主党候補のバラク・オバマ第44代大統領引き続き4年間居住できるのか、それとも共和党候補のミット・ロムニー氏が入居するのか注目される

【解説】
 お馴染みの三階建ての白亜の建物は中央棟の「エグゼグティブ・レジデンス」。132部屋を擁し、大統領一家の公邸、条約調印や記者会見などの公式行事で使われる。外国首脳を招いての晩さん会などが行わる際、レジデンス内の厨房は、140人分の夕食、1,000人分のオードブルを賄える。かつてはこの建物で執務を行っていたが、19世紀以後、増築が進み、大統領執務室(オーバルオフィス)は、セオドア•ルーズベルト大統領時代の1902年、西側に隣接するウエストウイングに移転した。しかし半世紀も経たないうちに老朽化が深刻となり、第二次大戦後、第33代大統領ハリー・トルーマン時代に外壁を残して内部を全面改築する一大リフォームを施工。工事を終えた1952年、トルーマンはホワイトハウスに戻った。

 米大統領が「世界の警察官」たる米軍の最高司令官だけに、危機管理にまつわる逸話も多い。第32代フランクリンルーズベルト大統領時代で、第二次世界大戦を戦っていた1942年、レジデンスの東隣に地下壕を備えたイーストウイングを増築。現在はここに危機管理センターがある。2001年9月11日の同時多発テロの際には、ブッシュ大統領は不在だったが、ハイジャックされた飛行機が向かっているとの情報から、執務中だったディック・チェイニー副大統領(当時)の前にシークレット・サービスが突然現れ、「部屋に入ってきて、有無も言わさず、体を持ち上げられるように地下にあるシェルターに移動させられた」という(01年9月17日・毎日新聞)。11年5月には、同時テロを首謀した国際テロ組織「アルカイダ」の指導者ウサマ・ビンラディン容疑者の殺害作戦をパキスタンで遂行した際、オバマ大統領は極秘に危機管理センター入りし、作戦遂行をリアルタイムで見守った。

 一方、ホワイトハウスは「アメリカ合衆国大統領の官邸とアメリカの歴史の生きた博物館」(公式サイト)という歴史的建物と位置づけられ、絵画や彫刻、家具、陶器の多数のコレクションが購入や寄付でなされている。初代大統領ワシントンや一部の歴代ファーストレディらの肖像画も飾られている。




時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部)
「時事用語のABC」
JLogosID : 14425431


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