【洋酒手帳】その他の蒸溜酒 > アクアビット
アクアビット

〔概要〕
北欧の酒として有名。ジャガイモを主原料にキャラウェイ(セリ科、種子が香辛料)などで風味づけした蒸溜酒。スカンジナビア半島のスウェーデン、ノルウェー、デンマーク、それにドイツで造られている。
名称の語源は、ラテン語のAquavitaeアクアヴィテ=「生命の水」。国ごとに少し表記が異なり、スウェーデン語とデンマーク語Akvavit、ノルウェー語Akevitt、ドイツ語Aquavit。
〔歴史〕
15世紀のスウェーデンの記録にアクアビットの記述が見られるが、その頃はワインを蒸溜したものを指し、いわばブランデーと同種だったとされている。その後、原料は穀類に変わり、ジャガイモが使われるようになるのは、北欧にジャガイモが伝えられた18世紀から。
〔製法〕
ジャガイモの糖分を発酵させ、蒸溜してできた原酒にキャラウェイはじめフェンネル、アニス、カルダモンなど様々なハーブ類で風味づけし、さらに蒸溜する。多くは樽熟成させず無色透明だが、一部には樽熟成もみられる。使うハーブによってそれぞれの個性が生まれる。
![]() | 東京書籍 (著:上田 和男) 「洋酒手帳」 JLogosID : 8515656 |