【四字熟語】四字熟語 > 風流桃源で悠悠自適
武陵桃源
【ぶりょうとうげん】

この世の極楽、理想郷のたとえ。”桃源郷”のこと。晋の孝武帝(三七六~三九六)のころ、武陵(湖南省)に一人の漁師がいた。魚を求め山峡の川をのぼって遠くまで来てしまった。やがて、一面に桃の花が咲きにおっている場所に出た。見事な景観に、しばらく見惚れていたが、もっと先を見てみようと水源の突き当たりの山へ向かった。小さなトンネルがあるのでそれを行くと、全く見知らぬ平和で豊かな村落があった。漁師は歓待され、夢心地で五日後に帰った。早速、郡の太守に自分の珍しい体験談を話し、そこへ案内したが、いくら探しても二度と見つけられなかったという話。陶淵明『桃花源記』。
![]() | 日本実業出版社 (著:真藤 建志郎) 「四字熟語の辞典」 JLogosID : 4373493 |