【名言名句の辞典】4愛 > かけがえのないもの
愛は、それが母性のものであるときに償われることも限られるものもないことでそれ自体の宿命を生む

【名言名句】
愛は、それが母性
のものであるときに償われることも限られるものもないことでそれ自体の宿命を生む
【解説】
三善晃は、嫁ぎゆく娘に対する母の思いをつづった高田敏子の詩に曲をつけ、混声四部合唱曲『嫁ぐ娘に』を作った。楽譜の冒頭にこの言葉を寄せた。母の愛は無償であり無限である。今、幸福の絶頂にいる娘を前に、しかし母は来し方行く末を思わずにはいられない。文字どおり命を削って育て上げた娘は、やがて母となり、自分と同じように子を愛するのだろう。どうか自分がくぐり抜けてきたような災厄に遭わないように、どうかおだやかで幸せな人生を過ごせるようにと祈る母の愛は、やはり宿命というべきなのだろうか。
【作者】三善 晃
【生没年】1933~
【職業】作曲家
【出典】『遠方より無へ』
【参考】三善晃は、ほかにも立原道造、丸山薫、谷川俊太郎、茨木のり子など多くの詩人の詩に曲をつけて合唱曲、独唱曲を作っている。
![]() | あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450429 |