人間は、道具をつくる動物である
【名言名句】
人間は、道具をつ
くる動物である
【解説】
道具をつくり使うという能力は、ヒトと他の動物を分かつ著しい違いの一つである。自然物を道具に使うことはチンパンジーやクマにもみることができるが、道具をつくり出す能力は人間だけのものである。
「人間の本質は道具を使って働くことにある」とするホモ・ファーベル(工作人)の人間観は物質万能の文明を生み出した。人間は道具を享受した。自動車というどんな動物よりも速く走る道具をつくった。飛行機という空飛ぶ道具をつくった。はたまた原爆という生きとし生けるものすべての種を死滅させる道具までつくってしまった。
しかし人間は「道具に使われて働いている」ことに気づく。人間は理性をもつ人間(ホモ・サピエンス)へ回帰する。人間の英知は人類にとってどんな道具をつくればよいのかすでに知っているはずである。
【作者】フランクリン
【生没年】1706~90
【職業】アメリカの科学者
【出典】『サミュエル・ジョンソン伝』
【参考】フランクリンは電気に興味をもち、雷をともなう嵐の中で凧をあげ、雷雲の帯電を証明した。また、避雷針、ロッキングチェアー、遠近両用眼鏡などを発明したが、これらの発明について特許を取得せず、その恩恵を社会に還元したのだった。
| あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450225 |