【標準治療】病名 > 血液内科
播種性血管内凝固症候群(DIC)
【はしゅせいけっかんないぎょうこしょうこうぐん(でぃーあいしー)】

Disseminated Intravascular Coagulation:DIC
DICは何らかの基礎疾患があり、発生する全身的な出血傾向で、重篤(じゅうとく)な病気です。基礎疾患により、血液の凝固状態が過度に亢進(こうしん)し、血管内に微小血栓が多発します。そのため、腎臓などの重要な臓器に障害が起き、また過度の凝固により血小板や凝固因子が消費され、結果として出血傾向が起きます。
DICの原因としては、感染症、悪性腫瘍(しゅよう)、ガン、いろいろな産科的疾患がありますが、いずれにしても一度DICが発症すると治療が困難で、死亡率が極めて高い、危険な状態となります。種々の基礎疾患に伴い起きる状態なので、決してまれでなく、DICは日本で毎年約3万例発症すると推測されています。
![]() | 寺下医学事務所 (著:寺下 謙三) 「標準治療」 JLogosID : 5035209 |