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高血圧性腎硬化症
【こうけつあつせいじんこうかしょう】

Nephrosclerosis
高血圧は主要な臓器に様々な障害を引き起こします。なかでも腎臓における障害を腎硬化症と呼びます。いかにも、腎臓が硬くなったような印象を受けますが、正確には腎臓の血管が硬くなったことが病気の本態です。高血圧によって腎臓が障害されると、体液がたまり、昇圧物質の増加、降圧物質の減少などが起こり、さらに血圧を上昇させるという悪循環に陥ります。
腎硬化症は、血液透析が必要となる疾患の中では、日本でも欧米でも慢性腎炎、糖尿病性腎症に次いで第3位で、全透析患者の約7~8%を占めるといわれています。また、降圧療法が進歩したにもかかわらず、高齢社会を反映して増加傾向を示しています。大きく分けると良性腎硬化症と悪性腎硬化症に分けられ、前者は50~60歳代の男性に多く、後者は30~40歳代の男性に多いとされています。
![]() | 寺下医学事務所 (著:寺下 謙三) 「標準治療」 JLogosID : 5035141 |