【標準治療】病名 > 脳神経
脳梗塞
【のうこうそく】

Cerebral Infraction
脳梗塞とは脳の血管が何らかの原因で細くなるか、つまってしまうことにより血流障害が生じ、その血管から血液を供給されている脳が壊死(えし)してしまう状態です。脳梗塞や脳出血など脳血管障害の死亡率は現在のところ、ガンなどの悪性新生物、心疾患に次いで第3位を占めています。降圧薬の進歩により脳出血が減少している反面、脳梗塞はむしろ増加傾向にあります。病態としてはラクナ梗塞、心原性脳塞栓症(脳塞栓)、アテローム血栓性脳梗塞(脳血栓症)の3つがあります。それぞれの割合は、ラクナ梗塞が50~60%、心原性脳塞栓症が20~30%、アテローム血栓性脳梗塞が20%程度です。生活習慣の欧米化とともに、現在ではラクナ梗塞が減少し、とくにアテローム血栓性脳梗塞が増加してきています。
![]() | 寺下医学事務所 (著:寺下 謙三) 「標準治療」 JLogosID : 5035027 |