【福武国語辞典】わ行 > わた
渡る
【わた・る】

自五
【1】(間をへだてた所を通って)一方の側から他方の側に行き着く。【ア】そこを越えて向こうに行く。「川を―」「横断歩道を―」【イ】(海を越えて)へだたった所に行く。へだたった所から来る。「春になるとツバメが―」「勉強のためフランスへ―」【2】そこを通って行く。【ア】通り過ぎて行く。「木々を―風」【イ】世の中で暮らしていく。生活する。「世間を―」【3】(ものが)一方の手から他方の手に移る。人の所有物になる。「家が人手に―」「問題用紙が全員に―」【4】ある範囲に及ぶ。【ア】端から端まですみずみに及ぶ。「話が多岐に―」「広範囲に―調査」【イ】(ある期間)引き続く。「六か月に―旅」「数回に―地震」【ウ】関係する。「私事に―・ってすみません」「話がある事件に―」▽【4】は「亙る」とも書く。【5】〔古〕「行く」「来る」「歩む」、また、「居る」の尊敬語。【6】〔動詞の連用形について〕その動作・状態がすみずみまで広く及ぶ。「行き―」「晴れ―」「知れ―」
![]() | ベネッセコーポレーション (著:樺島忠夫/植垣節也/曽田文雄/佐竹秀雄) 「福武国語辞典」 JLogosID : 705457320 |