マンハッタン
【まんはったん】
【雑学大全2】 地理 > 場所
ウォール街、ブロードウェイ、セントラルパークなどがあり、高層ビルが立ち並ぶ摩天楼としても有名なニューヨークの中心マンハッタン島。現在、ここの地価がいくらなのかは想像もつかないが、一七世紀、先住民からオランダ人入植者が買った値段は、わずか二五ドルだったといわれる。一七世紀、オランダ人はマンハッタン島南端に植民都市ニューアムステルダムを建設した。ビーバーの毛皮の交易基地であった。オランダ人の商人は、もっと大規模な交易基地にしたいと考え、そこに住んでいた先住民に土地を譲るようにに交渉をはじめた。このとき、オランダ人が提示したのが、二五ドル相当にあたる六〇ギルダー分のガラス玉や小物といった雑貨品だった。そして一六二六年、わずかこれだけの物資と交換で、マンハッタン島は買い取られてしまったのだ。もっとも、当時の六〇ギルダーは、植民地総督の半年分の給与とほぼ同額というから、いまの二五ドルとは価値がまったく異なる。とはいえ、マンハッタンのような経済の中心地が、総督とはいえ一人の高級官僚の半年分の給料で買い取られたのは、あまりにも安すぎるだろう。先住民からマンハッタン島を譲り受けたオランダ人は、都市を大きくし、その後もビーバーの毛皮の交易基地として栄えたが、さらに大々的に栄えるようになったのは、一六六四年にオランダ人の手からイギリス人の手に渡り、ニューヨークと改名されてからである。ちなみに、オランダ人がマンハッタン島を買い取ったときは、マンハッタン島すべてということではなかった。だから、そのままマンハッタン島に住み続けている先住民もいた。ところが、イギリス人の手に渡った途端、マンハッタン島全域がイギリス人のものになってしまい、先住民は島から追い出されたのであった。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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