ハワイアン
【はわいあん】
【雑学大全2】 趣味 > 音楽
ハワイの民族音楽「ハワイアン」には、南国ムードあふれるメロディが多い。もともと現地の音楽といえば、ひょうたんなどでつくった打楽器を打つだけの無伴奏の曲だったが、欧米の音楽の要素が加わって現在のような音楽となったらしい。ところで、本来ハワイアンはハワイ原住の人々という意味だが、日本ではこうして生まれたハワイの民族音楽をハワイアンと呼んでいるので、便宜上それに従う。メキシコ人やポルトガル人がギターをもたらし、それがハワイアンに特徴的なスチール・ギターやウクレレになり、旋律はアメリカ人がもたらした賛美歌の影響を受けたらしい。「アロハオエ」はその代表的な曲だ。アロハが「愛」「さようなら」などを意味し、オエが「あなたの上に」を意味するので、「アロハオエ」は「さようなら、あなた」の意味になる。一八七八年に、ハワイ王国最後の女王リリウォカラニ(一八三二?一九一七)が作詞、作曲した。彼女はたいへん音楽の才能があった女性で、この曲以外にもたくさんの曲をつくったといわれる。リリウォカラニは国王カラカウア一世の妹で、アメリカ人と結婚したが、一八九一年に夫と死別。同年、国王である兄も亡くなったため、ハワイ王国の女王となった。学問を好み政治手腕を持っていたという彼女は、ハワイアンの権利を取り戻すために、一八九三年、外国人の農場を没収し、新憲法を発布しようとしたが、アメリカ併合論者たちは軍隊に動員を要請したため、強制的に退位させられてしまった。翌一八九四年にはドールを代表とする共和国が誕生することになる。その翌年、一八九五年にリリウォカラニは王位奪還をめざすが失敗。これによりハワイ王国は滅亡し、一八九八年、アメリカ合衆国はハワイを併合した。現在のハワイのおもな産業は観光である。合衆国本土、日本、西ヨーロッパなどから一年間に州人口の四倍以上にものぼる四三六万八〇〇〇人もの観光客が訪れる。彼らにとって、美しい景観や温暖な気候、食事、レクリエーションのほかにハワイアンをはじめとする独特の異国文化も大きな魅力となっている。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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