カルピス②
【かるぴす】
【雑学大全2】 生活 > 飲み物
夏のさわやかな飲み物の定番である「カルピス」。ここでは、カルピスの味ではなくパッケージの水玉模様に注目をしてみよう。あの、白地に青の水玉がはじけているデザインは、白くて甘酸っぱいカルピスの味のイメージにぴったりだ。ところが、ここに意外な事実が隠されている。誰もが、あのカルピスのさわやかな甘さから、白と青の水玉模様がイメージされたと考えがちだが、このデザインの由来はまったく別のところにあったのだ。カルピスが発売されたのは、一九一九(大正八)年のこと。発売日が七月七日の七夕の日だった。そこで発売日の七夕にあやかり、パッケージには七夕伝説に欠かせない天の川の群星をイメージした。そのため当時のパッケージでは、空一面に輝く星たちを青地に白の水玉模様で表現していた。その後、一九五三(昭和二八)年に、現在のような白地に青の水玉模様へ変更した。つまり、最初のパッケージデザインと色を逆転させたのである。ところで、カルピスのイメージ戦略には、もう一つ大きな変更があった。もともとのカルピスのマークは、パナマ帽を被った黒人男性がおいしそうにカルピスを飲んでいる姿を図案化したものだった。しかし、一九八九(平成元)年、この図案が差別思想につながるといわれたため、現在のマークに変更された。ちなみに、カルピスの前のマークのイラスト原案は、カルピスの会社の社長である三島海雲氏が開催した「国際懸賞ポスター展」で三位に入賞した作品で、ドイツ人のオットー・デュンケルスビューラー氏が描いたものだった。しかも、このコンクールは、第一次世界大戦後のドイツで苦しむ画家を救うために開催されたチャリティー。差別的な要素などまったくなく、むしろ善意のなかで生まれた作品といっていいものだった。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全2」東京雑学研究会 |
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浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。 |
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