玄蕎麦 野中
【げんそば のなか】
【東京-五つ星の蕎麦】 都内の名店88軒 > 練馬区
住宅街のそば屋は、わかりにくい場所にあることが多いが、この店も初めて訪れる人は覚悟したほうがいい。それでも途切れない客は、そばのレベルの高さの証明といえるだろう。
看板に「玄蕎麦」を冠するように、そばは殻付きで仕入れ、磨き、石抜き、選別、粒揃え、脱皮、石臼製粉と、すべて自分の手でこなす。その時々に一番おいしいそばを仕入れるので産地は異なるが、玄関脇に、その日のそばの産地、品種、水分量、香り、甘みなどが掲示されている。
一日10食限定の十割そばは、水・金・日曜が、挽きぐるみの「手挽き田舎蕎麦」、火・木・土曜が甘皮を残した緑色の丸ヌキを挽いた「淡い緑の荒挽き蕎麦」。十割とは思えない滑らかな食感は、丁寧な挽きと、そば粉の状態を見ながら加える水の量、そして卓越したそば打ちの技から生まれるものだ。本節のみで取る出し汁は、そばの味を引き立てるスッキリ味。温かいそばには宗田節と鯖節を味のアクセントに加えている。
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【この辞典の書籍版説明】
「東京 五つ星の蕎麦」見田盛夫/選 |
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並木藪蕎麦、巴町砂場、神田まつやなど伝統の技が味わえる名代の老舗から、進化し洗練された蕎麦でたちまち有名となった新鋭店まで、都内と近県の118の名店を料理批評家・見田盛夫が厳選。蕎麦の基礎知識や全国の名店217軒の情報も付いた、蕎麦好きのバイブル。 |
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出版社:
東京-五つ星の蕎麦[link] |