虎ノ門砂場
【とらのもんすなば】
【東京-五つ星の蕎麦】 都内の名店88軒 > 港区
今はなき麹町七丁目砂場藤吉から明治5年(1872)に暖簾分けされた老舗。店は愛宕通りと烏森通りが交わる西新橋交番前交差点の角にあり、ここだけ時間が止まったような木造3階建て。大正12年(1923)に浅草の宮大工によって建てられた風情あるたたずまいだ。その歴史の長さから、かつては勝海舟や山岡鉄舟、山本五十六、頭山満ら錚々たる名士に贔屓にされたという。彼らの直筆の書を保存するほか、2階には政治家・永井柳太郎直筆の掛け軸が飾られている。
虎ノ門砂場は、すでに五代目を数え、現在は四代目・稲垣隆一さんの息子である隆俊さんが暖簾を守っている。そばは外二が基本。刻んだみょうがと大葉をのせた茗荷そば、風味と食感のいいはまぐりそば、ほどよいすっぱさの梅そばなど、この店ならではのそばが味わえる。隆一さんも隆俊さんも「布恒更科」(198頁)で数年間修業したことから、柚子切りやしそ切りなど季節ごとの変わりそばもメニューに加えている。
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【この辞典の書籍版説明】
「東京 五つ星の蕎麦」見田盛夫/選 |
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並木藪蕎麦、巴町砂場、神田まつやなど伝統の技が味わえる名代の老舗から、進化し洗練された蕎麦でたちまち有名となった新鋭店まで、都内と近県の118の名店を料理批評家・見田盛夫が厳選。蕎麦の基礎知識や全国の名店217軒の情報も付いた、蕎麦好きのバイブル。 |
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出版社:
東京-五つ星の蕎麦[link] |