▼尻が高いからシリタカ、転じてシッタカ
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【旬のうまい魚を知る本】 >
伊豆半島の民宿でベーゴマに似た小貝を肴に、酒杯を重ねた方は少なくないはず。あれがシッタカである。シリタカとも呼ぶ。語源は殻の先がとんがり、いかにも尻が高い様子だからだ。甑島(鹿児島県)ではタカジリと呼ぶ。これも同様の理由からだろう。
シッタカと呼ばれる小貝は20種類を超えるともいわれ、こいつの定義が難儀なのだ。ぼくの知っているかぎりでは、ニシキウズガイ科のバテイラ、コシダカガンガラ、ギンダカハマガイ、クボガイ、クマノコガイなどをシッタカと呼んでいる。ただし、クボガイやクマノコガイは磯もん、あるいは磯だまと呼んで呼び分けている土地も少なくない。土地によって、シッタカの範疇は広くなったり、狭くなったりする。そのため、こいつの取材は図鑑で確認しながらになる。小粒ながら取材者泣かせの貝といえる。
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【この辞典の書籍版説明】
「旬のうまい魚を知る本」東京書籍 |
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季節別旬魚の解説,全国地域別旬魚カレンダー,代表的漁港マップに加え,魚の構造や通の食べ方などのコラムも充実。鮨屋,レストランなどで魚を語れる人になるためのバイブル。 |
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