▼キビナゴとイカナゴは大違い
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【旬のうまい魚を知る本】 >
キビナゴの語源はいくつかある。体が黄色がかっているため、黄鮒(キブナ)から転じたという説。この場合のフナは魚の総称と考えていいだろう。吉備地方で多く獲れた小魚だから吉備魚子という説もある。吉備は今の岡山県と広島県の東部。鹿児島県では帯をキビといい、帯のある小魚という意味でキビナゴとも。この魚の体側にはたしかに幅広い銀青色のタテ帯がある。鹿児島県はキビナゴの一大産地だから、これも説得力がある。
大きさや形がイカナゴに似て、名もまぎらわしいため、よくまちがえられる。だが両者はまったく別種であり、縁も遠い。キビナゴは暖水性で南日本の海に多く、イカナゴは冷水性で北日本の海に多い。キビナゴは10センチ止まりだが、イカナゴは25センチ前後まで成長する。兵庫県の明石や神戸の名物「くぎ煮」はイカナゴを佃煮にしたもので、キビナゴではない。また、東京でコウナゴと呼ばれるのはイカナゴのことだ。お間違いのないように。
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「旬のうまい魚を知る本」東京書籍 |
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季節別旬魚の解説,全国地域別旬魚カレンダー,代表的漁港マップに加え,魚の構造や通の食べ方などのコラムも充実。鮨屋,レストランなどで魚を語れる人になるためのバイブル。 |
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