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縄文時代
雑学大全2

一万年以上前の縄文時代、人々は何を食べていたのだろうか。当時は本格的な稲作はまだはじまっておらず、主食は種実類や根菜類を中心とした植物であったことが今日では定説になっている。また、獣や魚介類なども食べていたが、全体の二五パーセント以下であったことが、内陸に住む縄文人の埋葬人骨の調査をした結果からわかっている。木の実では、とくにドングリやクリ、クルミ、トチの実などが大切な食料だったようである。発掘調査された遺跡からは、ドングリがたくさん見つかっているからだ。おそらくこれらの実を採って貯蔵穴に蓄えていたのだろう。また、ワラビやフキ、豆、瓜、自然芋、粟、稗、蕎麦、麦、きのこ類、球根類、コケ類なども食べていたといわれる。これらの種実類や根菜類は、エネルギー源であるデンプンを多く含み、身近にあってたくさんの量が採れること、貯蔵がきくものが多いこと、採集が老若男女を問わずに比較的容易であることが多く食べられた要因であったようだが、実は縄文人は製粉とアク抜きの技術も習得していたという。これにより、トチやドングリなどを主要な食物資源とすることができるようになり、縄文文化の生活を安定することができたようである。さらに動植物の食材も配合し、パン状、クッキー状食品をつくっていたことがわかっている。群馬県の縄文時代の遺跡からは、ドングリなどをすりつぶすために使用した石皿やすり石がたくさん見つかっているのだ。安中市(旧松井田町)の行田大道北遺跡では、ドングリなどの木の実の粉でつくられた、「クッキーの化石」まで見つかっている。

  

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