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特発性血小板減少性紫斑病
標準治療

 血小板は血管の障害部位に血栓を形成し、出血を防ぐ役割を果たす細胞であり、血小板数の減少または機能異常として出血傾向を起こします。血小板に対して自己抗体が産生され、抗体が付着した血小板が脾臓(ひぞう)により破壊されると血小板減少症となりますが、このうち原因が明らかでない場合を、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)と呼びます。全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、悪性リンパ腫、薬剤起因性など、血小板減少の基礎疾患が存在する場合はそれらの疾患の一症状であり、ITPではありません。
 ITPは、急性と慢性に分類され、急性は小児に多く、発症に男女差はありません。発症の数週前に上気道感染症や発疹などのウイルス感染症にかかることが多いとされ、通常数週間から数カ月で自然に回復します。慢性型は女性に多く、徐々に発症しますが、数年以上持続し自然寛解(かんかい)はまれです。
 また最近、胃潰瘍や胃ガンの原因となるヘリコバクター・ピロリ菌を除菌すると半数以上の症例で、血小板が増加するとの報告があり、ピロリ菌保因者にはまず除菌がすすめられています。

  

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