長兵衛 東京-五つ星の蕎麦

足立区舎人からＪＲ日暮里駅まで、新交通「日暮里・舎人線」の建設が進む尾久橋通りに面して建つ、風格ある手打ちのそば処。創業は昭和55年。建物は新潟県松代にあった古民家を移築したもの。白壁、瓦屋根のどっしりとした構えで、店内は天井が高く、太い柱や梁をみせる。レジには帳場格子が置かれ、板敷きの床にゆとりをもって配されたテーブルには分厚い松の無垢材を用いるなど、まるで時代劇のセットのような雰囲気。広めの座敷もある。

そばは、茨城産を中心に丸抜きのまま石臼で挽き、店内の一角で手打ちにする十割。淡い緑色をしたほどよい太さの端正なそばで、コシが強くなめらかな歯応えがいい。つゆはもり用には本節、かけ用には宗田節とサバ節を使用。火曜と金曜には限定20食の粗挽きそばも打つ。

左党には千代の光や出羽桜などが好評。酒のあてには女将が出作りする煮物、漬物などがよく合う。