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青ヶ島
雑学大全2

八丈島からさらに南へ六七キロいくと、青ヶ島がある。この青ヶ島の名は、八丈島から青ヶ島を見ると、海の上に青々として見えることによるという。一時、火山の噴火により、島民は八丈島に避難して無人島になったが、一八三五(天保六)年に帰島がかない、有人島に戻った。青ヶ島の伝説によると、ここは女人禁制の島だったとされる。そのため、別名を男島という。青ヶ島に対して、八丈島を女島(女護ヶ島)という。伝説によると、ここでは男女が同じ島に住むと、海の神の祟たたりがあるとされ、そのため、男は青ヶ島で、女は八丈島で暮らしていた。年に一度、南風が吹くと、男は八丈島への上陸を一夜限り許されて、八丈島の女性と契りを交わした。その後、赤ん坊が生まれると、男の子は青ヶ島へ戻され、女の子は八丈島の女の元で育てられたという。それにしても、なぜ男女が同じ島に住むと祟りがあるなどということになってしまったのだろうか。それは、中国の神仙家・徐福伝説に基づく。徐福は、秦の始皇帝の命により、紀元前二一九年、不老不死の薬を探して旅に出た。そのとき、童男童女数千人を供に従えて出航したという。ところが、途中で船が難破してしまい、徐福は紀州の熊野地方へ流された。徐福船団のうち、男たちが乗っていた男船は青ヶ島へ、女たちが乗っていた女船は八丈島に流れついた。この経験から、男女が同じ島に住むと、また海の神の祟りがあるに違いないということになり、別々の島に分かれて住むようになったという。また、この伝説は、司馬遷の『史記』にちなんだものだとされている。

  

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