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睡眠時間
雑学大全2

休日は、日頃の寝不足を解消しようと、昼過ぎまで一〇時間以上寝て過ごすという人も多いのではないだろうか。しかし、疲れをとろうとするためのこの行動が、逆にあなたの寿命を縮めているかもしれない。名古屋大学の玉腰暁子助教授(予防医学)らが、四〇歳から七九歳の日本人男女一〇万人を対象に、一〇年間おこなった調査で明らかになったのは、「長生きの秘訣は七時間睡眠」というものだった。調べによると、平均睡眠時間は男性が七・五時間、女性が七・一時間だった。そんななか、男女ともに睡眠時間が七時間と答えたグループの死亡率が最も低かったのである。四時間以下と答えた人は、七時間の人に比べ、男性で一・六二倍、女性で一・六倍も死亡率が高くなるという。また、長く眠ればいいというものでもないようで、一〇時間以上になると、男性で一・七三倍、女性で一・九二倍も死亡率が高くなるそうだ。ただし、これらの結果は、仕事や家庭といった社会環境やストレス、喫煙や飲酒などの生活習慣などからも影響を受けている。そこで、そうした影響を除いてみると、男性は睡眠時間が短くても死亡率は高くならないが、女性は四時間以下の場合、七時間に比べ約二倍になることがわかったという。ただし、七時間より長い場合は、男女とも死亡率が高くなるという結果は変わらなかった。長く眠っている人ほど死亡率が高くなることについては、睡眠の質に問題があり、よく眠ることができていないからではないかといわれている。ではなぜ七時間なのか。残念ながらその理由は解明されていない。七時間寝ているから長生きなのか、長生きしている人に七時間寝ている人が多いのか。社会環境や生活習慣が与える影響も含めて現在も研究が進められている。いずれにしても、適性な睡眠時間には個人差があるため、必ずしも七時間寝なくてはいけないというわけではない。すっきり目覚められ、昼間眠くならなければ問題はない。つまり睡眠は、長さより質が大事ということだ。

  

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