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腰椎椎間板ヘルニア
標準治療

 腰椎での神経組織には、馬尾(ばび)と、馬尾から枝分れし前側方へ向い下肢へ至る神経根とがあり、それぞれが脊柱(せきちゅう)管と椎間孔に内包されています。椎間板は椎体同士の間にあり、水分を多く含んだゼリー状の髄核とそれを取り囲む丈夫な線維輪とから構成され、いわばクッションの働きをしています。腰椎では上体からの重さに耐えうるべく椎間板の質量、大きさともに頸椎や胸椎に比べて大きい特徴があります。椎間板は20歳を過ぎるころから、しだいに髄核の水分が失われるため不安定性が生じ、線維輪にも亀裂が生じるようになります。このような状況の下で、急激に椎間板内圧が高まると、髄核や線維輪の一部が脊柱管内や椎間孔へ膨隆・脱出し、馬尾や神経根を圧迫します(図:腰椎椎間板ヘルニア)。
 膨隆・脱出の程度に応じて、ヘルニアの種類は、[1]線維輪内に留まるもの、[2]椎体の後面にある後縦靭帯(こうじゅうじんたい)の直下まで至るもの、[3]後縦靭帯を突き破り一部が脊柱管内に脱出するもの、[4]脊柱管内に脱出した一部が遊離したものなどに分類されます。通常は、30〜40歳代で多く発症し、好発高位は下位腰椎の第4/5腰椎間と第5腰椎/第1仙椎間です。

  

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