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気管支喘息(成人)
標準治療

 気管支喘息は聞き慣れている病名ですが、近年最も大きく治療方針が変わり、明らかな成果をあげている疾患の1つです。喘息の病態自体が長い間、気管支が収縮して気道が狭くなる発作性の疾患と考えられていたのが、気道粘膜の慢性的な「アレルギー性炎症」であると、改めて定義されるようになったからです。つまり、喘息は発作の時にだけ気管支に変化が起きるのではなく、普段から炎症が存在している病態であるということで、その場しのぎの発作を止める治療から、むしろ慢性に存在する炎症を治療して、発作を起こさせなくする(予防に重点を置いた)治療へと変化したのです。
 気管支喘息は症状や呼吸機能などから重症度が分けられますが、軽症であっても不十分な治療のまま10〜30年の長きにわたって軽い症状を繰り返しているうちに、次第に元に戻りにくい病態(リモデリング)へと進行して重症化していくのが一般的です。それゆえ病初期より積極的に気道の炎症を抑える治療を行い、発作がなくなって無症状となっても、糖尿病や高血圧と同じく慢性疾患としてこの治療を継続させることが最も大切です。

  

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