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夏安居
暦の雑学事典

 安居とはサンスクリット語(梵語)の「雨季」の漢訳。原始仏教集団では、春から夏の約三か月の雨季は、外出を避けて修行に専念する習慣があった。日本の梅雨のように健康を害しやすい時節なので、釈尊は弟子たちに休息を与えたのである。これを夏安居あるいは雨安居という。祇園精舎や竹林精舎などの精舎は、そのための施設でもあった。
 仏教が中国に伝来してからも、この夏安居の制度は受けつがれ、中国では陰暦四月一六日から七月一五日までの三か月を夏安居と定めた。日本では『日本書紀』に、天武一二年(六八三年)、「是の夏に、始めて僧尼を請せて、宮中に安居せしむ」とあるのを夏安居の始まりとしている。夏勤め・夏行・夏籠りなどともいう。

  

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