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スコッチ
洋酒手帳

スコッチの概要と特徴
スコッチは、ウイスキーの代名詞ともいわれるほど代表的な存在だ。スコットランドには100以上もの蒸溜所が建ち、ウイスキーの名品が数多く製造されている。この土地でウイスキー造りが盛んとなった理由は、気温が低く湿地が多い気候風土にある。原料となる大麦の生育に適しているほか、湿地帯にはピート(泥炭=シダやコケ、ヒースなどが枯れて堆積したもの)ができるためだ。原料の大麦麦芽を乾燥する際に、ピートを一緒に焚いて香りを麦芽に移すことで個性的なフレーバーが生まれる。この香りこそがスコッチの最大の特徴であり、魅力である。

スコッチの定義
1990年スコッチ・ウイスキー令では、スコッチの定義を次のように定めている。
1.大麦麦芽(他の穀物も全粒なら加えてもよい)と水とイースト菌のみを原料とする。
2.スコットランドの蒸溜所内で糖化、発酵、蒸溜を行う。
3.風味を損なわないため、蒸溜時のアルコール度数は94.8度未満。 瓶詰めする際のアルコール度数は最低40度。
4.オーク材で作られた容量700リットル以下の樽に詰め、スコットランドの貯蔵庫で3年以上熟成させること。
5.原料や製造工程で得られる色・香り・味を保っていること。
6.瓶詰めの際に許される添加物は、水と色づけのキャラメルのみ。

スコッチの種類
スコッチはモルト・ウイスキーとグレーン・ウイスキーに大別される。大麦麦芽(モルト)のみを原料として単式蒸溜器を使用したものがモルト・ウイスキーで、トウモロコシと大麦麦芽を5:1の割合で配合し連続式蒸溜器を使用したものがグレーン・ウイスキーだ。そして、両者をブレンドしたものはブレンデッド・ウイスキーと呼ばれる。

スコッチの真髄「シングルモルト」
モルト・ウイスキーの中でもシングルモルト・ウイスキーは、大麦麦芽のみを原料として単一の蒸溜所で造られた原酒だけを樽詰めした、まさにスコッチの真髄というべきウイスキーだ。特に近年は、ピート香の強いシングルモルトが世界的なブームとなったことで注目されている。
シングルモルトは、飲みやすいブレンデッドとは異なり、個性的な味わいが特徴。産地によって、香りや味わいも幅広い。本書では、歴史ある蒸溜所を有し、優れたシングルモルトを製造している地域を、ハイランド、スペイサイド、ローランドとキャンベルタウン、アイランズ、アイラの5つに分けて、それぞれとくに有名な銘柄を紹介している。

  

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