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てん茂
東京五つ星の鰻と天麩羅

てん茂の初代・奥田茂三郎氏は、明治18年(1885)に屋台の天ぷら屋から身を起こし、同40年に店を構えた。現在の建物は昭和22年築の木造3階建て。店舗がある1階は、天井板のない小屋組の造りで、縦横に渡された丸太の梁がダイナミックだ。那智黒の小石を敷きつめた床、抑えた照明もほのぼのとして、くつろいだ気分になれる。

胡麻油だけで揚げる色の黒い天ぷらも創業当時から変わらない。旬の魚介や野菜類のほか、5〜6月には柿の葉、秋には渋皮付きの栗や柿の皮など、珍しくも味わい豊かなタネが登場するのも楽しみだ。乳鉢であたったきめ細かな塩はまろやかで、素材の持ち味を引き立てる。

馴染み客には歌舞伎役者や財界人が多く、昭和27年ごろから約40年間、毎年6〜7回ほど首相官邸へ出張して天ぷらを揚げたそうだ。品書きは昼3種類、夜2種類の「天麩羅御飯」のみ(土曜の夜は前日までに要予約)。

  

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