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▼島のごちそうは生ウニてんこもりどんぶり
旬のうまい魚を知る本

ウニでまず思い出すのが、気仙沼市の沖合に浮かぶ大島(宮城県)にある「うらのはま食堂」のウニどんぶり。店主の小松久勝さんは現役のウニ漁師。6〜8月の解禁日を迎えると磯船に一人乗り込み、漁場に到着するとエンジンを止め、手漕ぎの櫂(かい)を操る。筒の底にガラスを張った「眼鏡」で海底をのぞき、小漁竿と呼ぶ長い柄の付いた2本カギを繰り出してムラサキウニを捕獲する。「日の出から午前8時までの約3時間で、およそ4〜5籠を捕獲するよ。それを浜で家族総出で殻をむいてハラワタを取り除く。これが大変なんだ」。
この店のウニどんぶりは、そのウニをあたたかいご飯にのせるのだからうまくないはずがない。市販のウニとちがって保存料は一切なし。例の木箱のにおいも移っていない。しかも一人前に平均7個のウニというのだから言葉もない。とりたての生ウニてんこもりのウニどんぶりを胃袋にかきこむときの幸せは、まずほかに見つからない。

  

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