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破壊措置命令
【はかいそちめいれい】

(定義)日本の領土や領海に飛来・落下する恐れのある弾道ミサイル人工衛星などを、防衛大臣が破壊するよう自衛隊に出す命令。2005年に自衛隊法が改正された際に盛り込まれた(同法82条の3)。命令を受け、自衛隊はミサイル防衛(MD)システムによる迎撃態勢に入る。2009年3月、北朝鮮が弾道ミサイルとみられる人工衛星打ち上げを予告したことを受け、浜田靖一防衛相(当時)が初めて発令。北朝鮮が2012年4月12~16日の「衛星」発射を予告した際には、田中直紀防衛相が同年3月30日に2度目の発令を行った。

(ミニ解説)1993年のノドン発射実験、1998年のテポドン発射実験など北朝鮮の弾道ミサイルの脅威が高まり、日本政府はMDシステムの構築を進めてきた。その運用に必要な法整備も行われ、2005年の自衛隊法改正時に破壊措置命令が盛り込まれた。弾道ミサイルなどの飛来で我が国の人命や財産が重大な被害が受ける恐れがある場合、防衛相は首相の承認を受けて発令する(同法82条の3の第1項)。ただし、事態の急変に備える場合は、首相の承認を経なくても発令することが可能だ(同第3項)。2012年3月の発令は、09年と同様に事態急変に備えた第3項を適用した。発令を受け、自衛隊では地対空誘導弾PAC3」を、ミサイルの飛行ルートに近い沖縄県の石垣島と宮古島、沖縄本島の那覇市南城市に配備。首都圏でも市ヶ谷、朝霞、習志野に展開した。また、迎撃ミサイルを搭載した海上自衛隊のイージス艦も沖縄沖と日本海に出動する態勢を取った。(執筆:村上)




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