【ワールドカップ予選をめぐる64の話〜キーワード集】2章「ジーコ時代に得たもの…」 >
ヘイゼルの悲劇
【へいぜるのひげき】

1985年5月29日、ベルギーの首都ブリュッセルのヘイゼル・スタジアムで行われたヨーロッパ・チャンピオンズカップ(現在のUEFAチャンピオンズリーグ)決勝戦、ユベントス(イタリア)対リバプール(イングランド)の試合前に起こった事件。リバプールのサポーターが集団でユベントスのファンに襲いかかり、逃げようとした観客がスタンドとピッチを隔てる高さ1メートルほどの壁に押しつけられて39人もの圧死者と350人を超すけが人を出した。70年代なかばから吹き荒れていたイングランドの「フーリガン(ならず者のサポーター)問題」の象徴的な事件で、この後5年間、イングランドのクラブはヨーロッパの大会から締め出された。この事件を審議したブリュッセルの裁判所は24人のフーリガンに懲役3年の判決を下した。事件後、ヘイゼル・スタジアムは建て直され、95年に「ボールドウィン王スタジアム」として再オープンした。
![]() | あすとろ出版 (著:) 「ワールドカップ予選をめぐる64の話〜キーワード集」 JLogosID : 8548031 |