【四字熟語】四字熟語 > 漢籍精通の博聞強記
鼓腹撃壤
【こふくげきじょう】

天下太平、無事平穏を楽しむ状態をいう。鼓腹は、腹鼓を打つ、満腹のさま。撃壤は、地面を足で踏み鳴らして拍子をとること。したがって「腹ヲ鼓シ壤ヲ撃ツ」と読む。伝説の聖帝・堯のとき、非常にいい政治が長く続いたため、民衆はその施政のありがたさも感じられないでいた。帝があるとき、しのび姿で町に出ると、一人の老人が腹をたたき「日の出で起き、日暮れて休み、井戸で水を飲み、田を耕して食う。帝のお陰など自分は何もこうむっていない」と歌っていたという故事。あまりいい政治が続き過ぎても、民衆は当然のことと思うようになるが、それが理想の治世だというたとえ。『十八史略』巻一。
![]() | 日本実業出版社 (著:真藤 建志郎) 「四字熟語の辞典」 JLogosID : 4373942 |