【四字熟語】四字熟語 > 格言ことわざ故事来歴
草廬三顧
【そうろさんこ】

いわゆる”三顧の礼”を尽くすこと。優秀な人材を獲得するには、それ相応の礼儀と処遇が必要というたとえ。草廬は、草庵、いおり、わびずまい。三国時代、蜀の劉備のもとには、関羽、張飛、趙雲らの勇将豪傑はいたが、策略の士がいなかった。それを痛感した劉備が「彼こそは」と見込んだ人物が諸葛孔明であった。孔明は、戦乱の世を避け、草庵に隠居していた。劉備は、わざわざ自分自身で三度も訪ねていった。これが世に名高い”三顧の礼”で、孔明はその熱意にうたれて草庵を出た。孔明は期待に応え、全知全能をしぼって劉備のために尽くした。劉備は、「孔明を得たことは、魚が水を得たとでもたとえたいほどだ」と孔明の才幹に傾倒し、師として敬い、寝食をともにした。劉備と孔明の関係は、君臣の間柄の親密さの手本とされ、これを”水魚の交わり”という。これをまねたのが秀吉で、竹中半兵衛を参謀にするとき、このとおりにした。『蜀志』諸葛亮。
三顧之礼。
水魚之交。
![]() | 日本実業出版社 (著:真藤 建志郎) 「四字熟語の辞典」 JLogosID : 4373810 |