【福武国語辞典】な行 > にん
人情本
【にんじょうぼん】

江戸時代後期の通俗的な小説の一種類。恋する男女の葛藤(かつとう)に義理と人情のからまった悲劇、辛酸をなめて最後に幸福になる話など。筋を会話中心で進め、表紙・口絵に美しい色彩を用いている。為永春水(ためながしゆんすい)「春色梅児誉美(しゆんしよくうめごよみ)」、曲山人(きよくさんじん)「仮名文章娘節用(かなまじりむすめせつよう)」などがある。
![]() | ベネッセコーポレーション (著:樺島忠夫/植垣節也/曽田文雄/佐竹秀雄) 「福武国語辞典」 JLogosID : 705272840 |