【福武国語辞典】さ行 > しゃ
社会小説
【しゃかいしょうせつ】

明治三十年代前半(一八九七~一九〇二)ごろの、社会問題を扱おうとした小説。当時の要求として、社会と個人の関係や、社会の矛盾に注目しようとした時期であったが、要求に答えられる名作は現れなかった。内田魯庵(うちだろあん)「くれの廿八日(にじゆうはちにち)」・矢野竜渓(やのりゆうけい)「新社会」・後藤宙外(ごとうちゆうがい)「腐肉団(ふにくだん)」・徳富蘆花(とくとみろか)「黒潮」などがある。
![]() | ベネッセコーポレーション (著:樺島忠夫/植垣節也/曽田文雄/佐竹秀雄) 「福武国語辞典」 JLogosID : 705087810 |