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から
【から】

格助/接助
【一】(格助)〔体言、準体言や接続助詞「て」につく〕【1】空間や時間の中で基準となるべき物事を示す。【ア】起点・出発点を示す。「京都から来た」「九時から始業」「あなたからの便り」「ゆりかごから墓場まで」「現実から逃避する」「故郷を出てからごぶさたばかり」【イ】経由点を示す。「道は山科(やましな)から京へと上って行く」「正門から入場」【2】原料・材料や組成を示す。「鉄とコンクリートからなる都市」「ビールは大麦からできる」【3】原因・理由・根拠・契機などを示す。「喫煙から生じる害」「定理は公理から導かれる」「あの失敗から自信を失った」【4】数量を表す語について、その下限を示す。「千人からの人出」「千円からお求めになれます」【二】(接助)【1】〔用言・助動詞の終止形につく〕原因・理由を示す。「雨だから行けない」【2】〔動詞の連体形+「からに」の形で〕…するとすぐ。…するだけで。「見るからにりっぱだ(=見ただけでりっぱさがわかる)」【用法】話し手が、自分の主観によってそれを原因・理由として取り上げる場合で「雨が降るから会えないのだ」のように客観性を欠くこともある。必然的な後句を消去する終助詞的用法もある。「知らないから、もう」
![]() | ベネッセコーポレーション (著:樺島忠夫/植垣節也/曽田文雄/佐竹秀雄) 「福武国語辞典」 JLogosID : 704947420 |