夫婦一緒に愉しめる趣味は一石三鳥
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【60歳からの人生を愉しむ心理学】 第5章 人生の後半戦は5つの「力 >
私は妻と共通の趣味をいくつか持っています。ひとつは山登り。私の学生時代からの趣味で、結婚してから妻も一緒に登るようになりました。
もうひとつはテニス。週に一日程度愉しんでいますが、仲間はみな我々より年上の方ばかり。若い頃からテニスが趣味で上手な方ばかりです。もともと、妻が仲間に入れていただいて、私は四~五年前(六〇歳頃)から始めました。
始めた頃は足がもつれたり転んだりしていましたが、最近はそこそこ走れるようになりました。自分なりに技術が身についてくると満足感もあり、愉しんでいるうちに、結果として体力もついてきます。
最初から「うまくなろう」「体力維持のため」と考えて始めると長続きしません。
テニスのために毎日辛い筋トレを自分に課したりするとイヤになってくるし、なかなか上手になれないとつまらなくなってくる。趣味は愉しむのが一番です。
「健康のため」ではなく「結果的に健康」が一番いい。
また、週に一度と決まっていますから、誰かが来ないと「病気じゃないか?」とみんなで心配します。欠席すると「今日はどうしたんだ?」と電話をくれる。
誰かが自分のことを気にしてくれている、と感じられる瞬間です。こういう絆を持っていると、孤独感に陥ることが少なくなります。
少々どこか痛くても「仲間の顔を見にいこう」と、なるべく出席するようになります。テニスに顔を出しておいて「手首が痛い」とか「膝が痛い」と言い合うのも愉しい。みんなあちこち痛いんだな、と安心します。
体が動かなくなって活動量が減ると、さまざまなマイナス要因を引き起こします。活動量を減らさないためにも交友関係を持つのはいいことです。誰かと会うためには歩かなければいけないし、おしゃべりをすれば刺激にもなる。体を動かす土俵をひとつ持っていると、老け込まずにすみます。
妻とはよく一緒にテレビも観ます。録画しておいたドラマやDVDで映画を観ることもあります。ひきこもってテレビばかり観ていると老化を促進しそうですが、お菓子とお茶つきで、夫婦でおしゃべりのネタにするにはいいものです。夫婦一緒の趣味は仲間を増やして夫婦関係にもよく、健康増進にも役立つのです。
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【この辞典の書籍版説明】
「60歳からの人生を愉しむ心理学」渋谷昌三(目白大学教授) |
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多くの人が60歳からの「人生の後半戦」「定年後」に対して、ネガティブなイメージを抱きがちです。本書では「老い」に無理に抵抗することなく、「豊かに」「軽やかに」「上手に」愉しみながら年を重ねていくコツを心理学的なアプローチを中心に紹介します。 |
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60歳からの人生を愉しむ心理学[link] |