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桜並木
【さくらなみき】

道と路がわかる事典4章 道の由来と文化 >

並木で国民に最も親しまれているのは、何といっても桜並木だろう。桜は日本の国花で、日本人から最も愛されている花である
桜並木は全国各地に、それこそ無数にあるが、その中でも特に有名なのが北海道の静内町にある「二十間道路桜並木」だ。道路幅が二〇間(三六m)あることからこの名があるが、二十間道路の両側には、エゾヤマザクラが約一万本、八kmに渡って続き、日本一の桜並木だと称されている。
また、太平洋日本海を桜でつなごうという壮大な夢を抱き、ただ一人でコツコツと桜の苗木を植え続けた人がいる。岐阜県出身のバスの車掌、佐藤良二氏である。佐藤氏が名古屋と金沢を結ぶ長距離バス「名金線」に乗務していた頃、ふとしたことからこの道を桜の木でつなぐことを思い立ち、それを生涯かけて実践したのである。昭和四一年から一二年間かけて、約二〇〇〇本の桜の苗木を植えたものの、志半ばにして病魔に倒れ、四七才という若さでこの世を去った。一本一本真心を込めて植えられた桜の苗木はすくすくと育ち、毎年春になると美しい花を咲かせるようになった。
太平洋日本海との間に、桜の花の天の川をかけたいという佐藤氏の遺志は、地元の有志たちに受け継がれ、このさくら道には今も、桜の苗木が植え続けられている。そしてこの遺志を絶やすまいとして生まれたのが、「さくら道国際ネイチャーラン」なのだ。名古屋城から金沢の兼六園にある佐藤桜までの約二五〇kmを、三六時間以内で走り抜けるという耐久レースで、毎年桜の咲く四月に開催されている。桜は日本人の心、心と心をつなぎ、人々が幸せに暮らせるようにと、一人の男が一心に桜の苗木を植え続けた「さくら道」。夢とロマンにあふれる日本的なドラマである


日本実業出版社
「道と路がわかる事典」
JLogosID : 14820744


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【この辞典の書籍版説明】

「道と路がわかる事典」浅井 建爾

道を切り口に日本を旅する楽しみに出会う本。身の回りの生活道路の不思議から、古道の歴史、国道や高速道路、橋やトンネル、乗り物まで道と路に関する知識が満載。

出版社: 道と路がわかる事典[link]
編集: 浅井 建爾
価格:1620
収録数: 255274
サイズ: 18.6x13.4x2cm
発売日: 2001年11月
ISBN: 978-4534033154