中元
【ちゅうげん】
【暦の雑学事典】 5章 季語と年中行事の雑学 > 文月
虚礼廃止がいわれながら、いっこうにすたれないのは年末のお歳暮と七月のお中元。では、七月の贈答をなぜ中元というのだろうか。
中国には陰陽二元論とは別に、古くから三元思想というものがある。天地人、松竹梅、マージャンの白・発・中なども、三元思想の表われである。もともと三元とは暦の時間単位である年・月・日の初めを意味し(元年、元日の語源)、のちに一月、七月、一〇月の一五日を、それぞれ上元・中元・下元、あわせて三元と呼ぶようになった。贈答のお中元は、この七月一五日の中元に由来する。したがって、七月一五日すぎの贈答品の熨斗紙に、お中元と記すのはおかしいことになる。
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【この辞典の書籍版説明】
「暦の雑学事典」吉岡 安之 |
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