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【とり】

雑学大全2生物の不思議 > 鳥類

公園などを散策していると、目の前にハトの糞がポトリと落ちて危機一髪! などという経験はあるだろう。だが、鳥におしっこをかけられそうになった、というのは聞いたことがない。そう、鳥はおしっこをしないのである。私たち人間をはじめ多くの動物は、血中の老廃物を体外に排出するため、せっせと尿素をつくっている。そして水分にそれを含ませ、尿として排泄している。老廃物の多くはアンモニアだが、アンモニアは体内にあると非常に有毒だ。そこで人間の場合は、アンモニアを無害な尿素に変えて膀胱にため、随時処理しているというわけだ。その尿を出さないということは、鳥はアンモニアを排出しないのかというと、そうではない。しくみをわかりやすくいってしまえば、排便のときに糞と一緒に排出するのだ。鳥は、もともと水をあまり飲まない。水分をたくさんとると体が重くなって空を飛ぶのに支障があるからである。そのため、鳥の体は水分を非常に節約できるシステムになっていて、尿がつくられるほどの水分は必要としないのだ。鳥は、血中のアンモニアを尿酸という物質に変えて体内に蓄える。そして糞と一緒に排出する。尿素は水に溶けるが、尿酸は水に溶けない。そのため、尿酸は血中から押し出され、かたまりで尿管を通っていくことになる。そして総排泄腔(排泄腔と生殖器が一緒になったもの)から体外へ老廃物を出している。つまりそれが、あの空から落ちてくる、いやーな糞である。よく見ると、鳥の糞は必ず二層に分かれている。黒っぽい緑のような部分と白い部分があるが、この白い部分が尿酸のかたまりだ。この尿酸には、水分が五〇パーセントしか含まれていない。もし哺乳類が同量の老廃物を排出しようとすると、鳥の二〇倍の水分を必要とするという。


東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820744


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「雑学大全2」東京雑学研究会

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編集: 東京雑学研究会
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収録数: 1000728
サイズ: 25.6x18.4x3.6cm
発売日: 2004年8月
ISBN: 978-4487801305