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新幹線②
【しんかんせん】

雑学大全2生活 > 乗り物

JR西日本の運営する山陽新幹線で一九九七(平成九)年に初めて使用された五〇〇系新幹線モデルコンセプトは鳥だった。しかも開発のテーマは、開発に携わった仲津英治氏によると、「いかに速く走るか」ではなく、「いかに静かに走るか」ということだったという。高速走行の最大の課題は、第一に安全で、次には騒音環境基準をクリアすることだ。現代の技術の進歩により、速く走るということはそう難しいことではなくなり、静かに走ることのほうが難しいという。鳥が大空を飛ぶときに、また、餌を求めて低空飛行するときに、大きな音を立てるだろうか。いや、静かに、そして敵に気づかれないようにすばやく飛ぶ。そこに何かヒントはないかと探したところ、まずはフクロウが低騒音飛行をするというところに目がつけられた。フクロウは普通の鳥にない鋸歯状の羽毛(セレーション)を持っている。のこぎりの歯のような小さな突起が多いと、空気の流れの渦が小さくなり、より騒音が少なくなるというのだ。実際、新幹線パンタグラフの低騒音化にはこのフクロウのセレーションの原理が使われている。さらに、山陽新幹線は、トンネルが世界一多いことでも知られる路線である。なんと全線の半分がトンネルを通っているのだ。トンネル新幹線には大敵である。列車が高速で狭いトンネルに突入するときに空気の圧力波によって大きな振動と騒音が出るからである。これをなんとかしようと、またもや自然界に解決策をゆだねたところ、今度は空中から水中へと捕食のため勢いよく飛び込んでいくカワセミの姿が頭に浮かんだようだカワセミが水に飛び込むとき、そのしぶきは非常に小さい。ということは、カワセミのくちばしの形状は抵抗が少ない美しい形をしているに違いないと日夜研究が進められ、スーパーコンピュータによる長時間の解析の結果も自然界カワセミの威力を物語っていた。これにより山陽新幹線の頭の部分は、最も空気抵抗が少ないカワセミの長いくちばしのような形となった。なんと先端部分だけで一五メートルもあるという。


東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820744


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火元責任者  手のひらを太陽に  ヘノカッパ  

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編集: 東京雑学研究会
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ISBN: 978-4487801305